前回は、アンケート結果から顧客の本質的な問題や要望について仮説を立て、洗い出す方法をご紹介しました。
ここまでの作業を行うと、多くの問題や要望の仮説がリストアップされているはずです。
しかし、このままでは、どれをどのように選んで商品化に結びつけるか混乱してしまうかもしれません。
そこで、今回は、リストアップされたアイデアをグルーピング化し、商品コンセプトのもとになるものを決定していく過程を説明します。
グルーピング化していきます。
リストアップされたものの中で共通しているものがあれば、そのテーマごとにまとめます。
例えば、
- 集客に関するもの
- セールスに関するもの
- ホームページ作成に関するもの
などの大きなテーマにまとめます。
中には、複数のテーマに属するものがあるかもしれません。
その場合は、両方のテーマに入れてもOKです。
これで、いくつかのテーマにまとまりました。
次は、どのテーマで商品化するかを決定します。
選択の基準は自由ですが、参考として私が使っている基準をご紹介します。
- 需要の多さ
- 自社での商品化の実現性。差別化の可能性
- 本質的な問題の根深さ、問題の緊急性
- 自社の方針との関係性
こういった基準をもとに、自分がどのテーマで商品化するかを決定します。
先ほど、とりあげた4つの基準の中で「本質的な問題の根深さ、問題の緊急性」というのが分かりにくいと思った方もいらっしゃるかと思いますので、補足説明します。
このポイントは、「その問題に対して、顧客はお金を払って解決したいものかどうか」という点を考慮するものです。
仮に「需要が多く」ても、それほど深刻な問題ではなく、「タダなら知りたい」程度であれば、商品化しても売れるとは限りません。
また、問題を認識した際に、できるだけすぐに解決したいものかどうかも重要です。
問題自体は、根深い深刻な問題でなくても、すぐに解決したい問題の場合は、お金を払ってでも解決する顧客はいます。
仮に、問題の深さや緊急性が低い問題があったとして、その解決策を提供できる場合はどうすればよいでしょうか?
ひとつのアイデアとして、「無料のプレゼント」などに活用して「集客」に利用することができます。
無料プレゼントを提供して見込客を集めたり、見込客教育に活用してみたりするといいですね。
商品コンセプトのもとになっている
実は、ここで商品化テーマを選択すると、ある程度商品コンセプトに近いものが出来上がっている状態になります。
商品コンセプトは
- 誰に
- 何を(顧客に提供する価値)
- どのように(自社ならではの差別化ポイント、特徴)
提供するか?というものを明示したものです。
ですから、どのテーマで商品化するかを決めた時点で、
- 誰に(〇〇という問題・要望を持っている方)
- 何を(〇〇という問題を解決することで得る■■)
- どのように(自社で蓄積した△△という実績やノウハウ)
上記のような大まかなコンセプトが見えてきます。
次回は、商品コンセプトと実際の商品アイデアについてもう少し詳しく見てきます。
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