他の人に勧められるような記事を書きながら、しっかりと収益につなげるには?
収益目的のブログやウェブサイトで運営している人が抱える問題として、どのような記事を書けば良いかわからないという点があげられます。
記事をどのように書くかについては、
- コンテンツ価値の高い記事を書きましょう。
- 人の役に立つ記事を書きましょう。
といった事をよく耳にするかと思います。
参考:コンテンツ価値については、サイト運営者必見!コンテンツ価値の考え方-コンバージョンとオーソリティを参考にしてください。
とはいえ、コンテンツ価値(前述の参考記事でいうところのオーソリティ価値)の高い記事を書いてもなかなかコンバージョンにつながらない事もあります。
ということで、今回は、コンテンツ価値(オーソリティ価値)が高く、他の人にも紹介されるような記事でありながら、それとなくコンバージョンにもつながる記事の実例をご紹介します。
バルセロナの育成コーチのインタビュー記事からわかること
「コンバージョンにつながる記事を書きたい!けど、売り込み臭の強い文章は書きたくない。しっかりと読んでくれて、場合によっては他の人にも紹介してくれるようなコンテンツであり、かつコンバージョンにも貢献するような記事ってかけないかな?」
という贅沢な願いをお持ちの方に役立つヒントになればと思います。
今回の記事は、ちょっと難しいかもしれません。
「理屈はわかったけど、実際やるとなると難しい」と感じるかもしれませんが、エッセンスを理解して、自分のサイトなりに工夫してみてください。
注意!他社の記事かつ他社の商品なので実際の成約の情報はわかりません。
さて、参考にする記事はこちらです。
シャビを育てた元バルサコーチが日本に提言
「大切なのは、ピッチ上で正しい判断をすること」
スポーツナビの記事です。
内容は、現在、世界最強と言われるスペインのクラブチーム「FCバルセロナ」の下部組織で14年間監督を務めたジョアン・ビラ氏が来日し、日本のU-12年代の選手を対象としたクリニックを行い、ジュニア年代を指導して感じたことについてのインタビューとなっています。
記事の構成は、
1:問題提起を行い、2:解決策を提示し、3:具体的な解決手法を説明し、最後に、4:多くの人が気付いていない問題点と今後行うべき方向性を提示する。
というものです。
ここまでを読んで、気づいた方もいらっしゃるかもしれませんが、実はこの記事構成は、セールスライティングに共通した構成になっています。
参照:簡単に売れるセールスページの作り方!絶対に記載すべき8つのポイント
上記ページにある8つのポイントのうち、「問題点の提起」、「解決策の提示」、「差別性・ウリの提示」という重要なステップを踏んでいます。
もちろん、販売をメインとしたページではなく、コラム記事ですので、「商品の内容」の詳しい説明などはしていませんが、「もっと詳しい情報を知りたい」と思わせる内容が盛り込まれています。
最後に、そっとジョアン・ビラ氏のDVDのバナー画像や販売公式サイトのリンクが設置されています。
強烈な売り込み臭はありませんが、興味のある人はクリックしたくなります。
では、もう少し詳しく見ていきましょう。
「■シャビを「グアルディオラの後継者」に育てた男」のパート-何者であるかの明示
記事の冒頭ではまず、ジョアン・ビラ氏の権威付けを行います。
シャビという選手が非常にすごい選手であることを簡単に触れ、そのシャビ選手の自著の一文を引用するなど、ビラ氏の実績と権威付けを行っています。「■育成の現場では戦術面の練習時間が少ない」のパート-問題点の提示
ここは、問題点の提起を行っています。
日本サッカーは、以前から「練習でのテクニックはあるが、実際に試合でテクニックを十分に活用できてない。」という事は言われていました。当該インタビュー記事では、「戦術面」の不足について問題提起を行っています。
技術面の指導をできる指導者は多いが、プレーの状況判断を正しく指導できる指導者が少ないという問題点を提示しています。つまり、戦術面、とくに選手のプレーの判断といった個人戦術について教えることの出来る「指導者」が少ないという問題点を指摘します。
選手だけの問題ではなく、指導者にも問題があることを伝えています。
「■状況把握、決定のトレーニングは小さい時から」のパート-解決策の提示
ここでは、前述した、「指導者の問題」というのは、どのようなものなのかについて具体的に説明しています。
サッカーには、状況把握、決定、実行という要素があり、多くの指導者が「実行」の指導しかしないために、選手は、状況把握や決定がうまく出来ずに、間違ったプレーを行っていることを伝えています。ここで、解決策として、「良い選手になるためには、状況把握や決定といった個人戦術を高める事」を打ち出します。
「■テクニックと戦術は切っても切り離せないもの」のパート-差別性・ウリの提示
ここは、最終的には独自性を伝えています。
パスを一つとっても、「最も効果の高いパスを選択できる選手が良い選手であり、いつ、どこで、どのタイミングで誰に出すかを選べる必要」があること、それはしっかりと学ぶ必要のあるテクニックであることを伝えます。
さらに、ジョアン・ビラ氏は、長年バルセロナで育成の指導をしていた点、ジョアン・ビラ氏の育成は、バルセロナと重なる部分も多くあるが、それ以外に「シャビ選手が実践しているチャンピオンズリーグでも通用するサッカー」という独自性をだしています。
頭に働きかけて、判断力をつける個人戦術を学ぶ事の重要性を再度提案して記事を終わらせています。
「なるほど」を言わせる!
いかがだったでしょうか?
サッカーが好きな方、パスサッカーの好きな方、プレーを上達させたい選手、子どもの指導者といった方であれば、興味深く記事を読んだことでしょう。
場合のよっては、DVDを欲しくなったかもしれません。
私は、少年サッカーの指導経験もあり、戦略、戦術に非常に関心の高い人間なので、DVDのサイトまで見てしまいました。
決して、売り込み臭の強い記事でもないのに、行動を引き起こすものでした。
理由としては、前述した通り、セールスライティングの基本的な構成要素を備えていた点があげられます。
しかし、それだけでは、単なるセールスライティングとの違いが見えません。
この記事が興味深いのは、
セールスライティングの構成でありながら、全てのパートにおいて読者に役立つ情報やヒント、ノウハウを入れている点でしょう。
特に、サッカーのスキルを、「状況把握、決定、実行」という3つのポイントに分け、「多くの指導者が実行しか指導していない」という新しい視点、あまり言及されないポイントを指摘しています。
読んだ人は「なるほど!」と思ったはずです。
実際このような記述もあるわけです。
「日本のサッカーは、練習では上手いのに試合ではうまくテクニックを発揮できない理由
」という多くの人が疑問に感じていた点の答えを得た気分になったでしょう。先日、あるJクラブのトップチームの練習を見たのですが、そこでも前に進む選手が多くいました。試合の中では、目の前のスペースにたくさん人がいて、前に進むことがベストの判断ではないときがあります。狭いスペースに多くの選手が入ってくると、状況はより難しくなるからです。そこで戦術的にいい判断をするのであれば、反対側のサイドにボールを運ばないといけない。今、プロとしてプレーしている選手の大半が、小さいときから状況把握、決定の練習をそれほどしてこなかったと思います。それらを小さいときに学ぶことが大切で、大人になってから身につけることは、とても難しいことです。
この記事は、読者に「なるほど!」、「そうだったのか!」と思わせるヒントやノウハウを散りばめたコンテンツになっています。
「なるほど!」と思わえる文章は、読者に好かれるコンテンツになりますので、ぜひ意識してみてください。
まとめ
人に面白いと思ってもらえるコンテンツでありながら、なおかつコンバージョンにつなげる文章を書く方法は、
セールスライティングの記事構成でありながら、コンテンツ内容は役立つノウハウを織り交ぜ、とくに「なるほど!」と思わせるポイントを一つ入れる。
是非、あなたのコンテンツ作成のヒントになればと思います。