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ライバル企業のCMで稼ぐ!
皆さんこのCMはご存知でしょうか?
これは、イオンが発売しているランドセル「かるすぽ」のCMです。
2010年8月に発売した「A4判クリアファイルがはいるゆったり設計のランドセル」として売りだされヒットした商品です。
2012年1月現在でもテレビCMが流れている人気商品です。
CMの中では、「A4クリアファイルが入る」という特長を全面に出しています。
このCMを見た人には「A4 ランドセル」というメッセージが強く残ります。
「かるすぽ」の販売が「ランドセル A4」という検索ニーズを作る
かるすぽの発売が2010年8月なのですが、ここで面白いデータがあります。
以下は、「かるすぽ」と「ランドセル A4」のキーワードをGoogleインサイツで検索回数の変化を調べた結果です。
面白い事に、「かるすぽ」と「ランドセル A4」が完全に連動している事がわかります。
まさに、「ランドセル A4」というキーワードは、「かるすぽ」が作り出したと言えます。
日本ではテレビを見ながら携帯で検索する
昨年、日経ビジネス主催のセミナーでGoogleアジア太平洋地域担当社長ダニエル・アレグレ氏が「日本人の多くが携帯を持ちながらTVを見ている。」という話をしていました。
さらに、テレビを見ながら、携帯ですぐに検索する人々が多いのだから「全ての広告はデジタル広告に連携させなければならない」という主張をしていました。
スマートフォンが普及すれば、その流れは更に加速することが容易に考えられます。
ですから、自社だけでなくライバル企業、同じ業界、関連する業界の企業が作るテレビCMもしっかりと研究する必要があります。
実際に、Mashableによるとアメリカのスマートフォンのユーザーの8割が「テレビを見ながら使った事がある」と答えているようです。
「ランドセル A4」で検索すると・・・
開発・広告に多額のお金をかけた「かるすぽ」によって生まれた「ランドセル A4」というキーワード需要をイオンは回収しているのか確認してみましょう。
そもそも、「ランドセル A4」を完全に狙ってPPC広告を出しているところはありませんでした。
一番上位に表示されているのは、「かるすぽ」ではなく、「フィットちゃん」という他社のランドセルの販売サイトでした。
(私が確認した時は「かるすぽ」のPPC広告はありませんでした。)
つまり、イオンがテレビ広告まで出して作った「ランドセル A4」というキーワードで「フィットちゃん」は売上を上げていることがわかります。
ちなみに、「ランドセル イオン」で検索した結果が以下です。
ここでも、「フィットちゃん」のサイトが参入しています!
(とはいえ、「イオン」というキーワードが入っていないのでクリック率は下がると思いますけどね。)
「フィットちゃん」もテレビCMを流しているのですから、どうせ「ランドセル イオン」でもPPC広告を表示させているのであれば、「テレビCMで話題!」とか「A4クリアファイル収納」などの言葉をいれて、もっと「かるすぽ」からお客をとっていくと良いのではないかなと思います。
ネットでライバルからお客さんを奪う方法として、是非参考にして下さい。
何か他にも事例やアイデアがあれば気軽にコメントなりメールくださいね。