目次
長期的な展開を考えているなら、ハイブリッド型で!
今回で、ハイブリッド型サイト構造の記事も3回目になりました。
とりあえず、今回でひと通りまとめてしまう予定です。
過去記事を読んでない方は
ハイブリット型のサイト構造設計で3倍売れるホームページを作る!
ハイブリッド型サイト構造でのホームページ構築手順解説
をご確認下さい。
前回で、構築手順について説明しましたので、今回はハイブリッド型サイト構造のメリットについてまとめてみたいと思います。
販売サイトのみで制作するデメリット
ハイブリッド型サイト構造でホームページを作るメリットには、以下のようなものが挙げられます。
- 長期的に修正が楽でビジネス展開の変更にも対応しやすい。
- しっかりとした基盤となるホームページと売り込みに使えるホームページの両方をもてる。
- ランディングページが柔軟に作れる
- 最初から完璧なサイトを作らなくて済む
- 情報の吸い上げに時間のかかるクライアントにも対応しやすい
- 売り方やプロモーションのアイデアを思いついた際にすぐにキャンペーンサイトを作れる。
あまりピンと来ないかも知れませんので、ハイブリッド型のように「基本サイト」を作らず、「販売サイトのみ」で展開する際のデメリットを考えてみましょう。
販売サイトのみだと柔軟な変更に対応しにくい
ハイブリッド型サイト構造では、販売用のサイト(ページ)だけでなく、基本的な情報を整理し掲載する基本サイトを作ることがポイントでした。
一見すると、時間がかかり非効率に見えてしまいます。
「販売サイトだけでよいじゃないか!」と思えてしまいますが、実は販売サイトだけの場合にはあるデメリットがあります。
それは、ビジネス展開の変更に対応しにくいということです。
販売サイトというのは、コンセプトやキャッチコピーなどをしっかりと考え、無駄な情報を省いて作るのが一般的です。
ですから、特定のユーザーにターゲットを絞って、ターゲットユーザーが関心を持つ内容やストーリーで構成しています。
絞れば絞るほど、ユーザーが反応するホームページになります。
ですから、別の切り口でセールストークを作りたいとなった場合に、素材からメッセージからまた新しく作る必要が出てきます。
0から作るというのは、非常に手間のかかることなので、多くの場合、手が回らずに終わってしまうということになってしまいます。
例えば、ファイナンシャルアドバイザーのホームページを作るとしましょう。
ファイナンシャルアドバイザーであれば、「資産運用」という切り口だったり、「不動産投資」という切り口だったり、色々と考えられます。
資産運用という切り口であったとしても、ユーザー層によって、「お金を増やす」というメッセージなのか、「老後にとっておいた資産を減らさない」というメッセージなのかといった感じで、色々と変わってきます。
「不動産投資」という切り口で完成させた販売型のホームページを作った後で、「資産運用」という切り口で販売サイトを0から作るのは非常に手間がかかるのです。
販売サイトが乱立するとユーザーが混乱する
仮に、販売サイトを複数作れたとしましょう。
次に起こる問題は、ユーザーが混乱するという問題です。
『「不動産投資」という切り口で興味を持ったけど、金融商品についても知りたいので、全体をまとめた資料を確認したい』となったときに、ユーザーは複数のサイトを行ったり来たりで非常にストレスを感じます。
そこで、不動産投資のサイトにも、金融商品の情報も含めてしまったら、初めてアクセスしたユーザーが混乱してしまう可能性があります。
販売側からも、ユーザー側からも問題が多いことがわかります。
販売サイトは、ユーザーに興味をもたせるストーリーを重視しているので、必ずしも情報が整理されているとは限らず、料金など特定の情報を確認したいだけのユーザーにとってユーザービリティが悪いと言えます。
基本サイトを用意するメリット
ハイブリッド型では、基本情報を情報アーキテクチャを重視してまとめた「基本サイト」と販売を意識した「キャンペーンサイト」の2つを用意します。
では、基本サイトを用意するメリットを考えてみましょう。
新しい切り口でのプロモーションに対応しやすい
基本サイトを用意するメリットとしてあげられるものの一つに、新しい切り口でのプロモーションや新規キャンペーンを企画した際に、キャンペーンページを素早く展開できることが挙げられます。
基本サイトに、情報をまとめてあるので、新規キャンペーンサイトに必要な素材やコンテンツを基本サイトから活用することができます。
0から全部作るのに比べて、土台となる情報や素材があるので、圧倒的に素早く制作することが出来ます。
また、商品・サービスの細かい情報は基本サイトに掲載されているので、キャンペーンサイトは、成約・コンバージョンに必要な情報だけを掲載すれば良いだけになるので、簡単にキャンペーンサイトを作りやすくなります。
「詳しくはこちら」として、基本サイトにリンクを送っておけば良いわけです。
ユーザーにも優しいことがコンバージョンを上げる
基本サイトを用意することで、リピーターユーザーは、基本サイトにアクセスして、自分が必要な情報を素早く得ることが出来ます。
セールストークだけで構成されたホームページを何度も見せるのは、ユーザビリティを下げてしまうおそれがあります。
ユーザーを迷わせる、つまり、ユーザビリティの悪いホームページは、コンバージョンを下げることになりますので、基本サイトを用意すること長期的に見て売上を上げることになります。
図:基本サイトの素材を活用して素早くキャンペーンサイトを作成。詳細情報は、基本サイトに任せる。
ハイブリッド型サイト構造のデメリット
ハイブリッド型サイト構造でホームページを構築することのメリットは、ご理解いただけたと思います。
では、ハイブリッド型サイト構造にデメリットはないのでしょうか?
もちろん、デメリットはあります。
短期的な作業量は増えるが
デメリットとして、考えられるのは、短期的には手間がかかるということです。
基本サイトを作った後で、販売を意識したページを作っていくわけですから、販売ページを作るだけに比べたら手間がかかります。
ですから、短納期には向いていません。
とはいえ、長期的に考えると、メンテナンスがやりやすくなるので、非常に効率的な製作方法だと考えています。
あとで後悔しないように
多くの場合、ホームページを早く作りたい、あまり手間を掛けたくないということで、ハイブリッド型でホームページを作るのを辞めてしまうことがあります。
しかし、1~2年後、または5年後のビジネス展開を考えた際に、
「あ~、あの時作ったホームページはあまり活用できずに終わったなぁ」
「結局新しいホームページを作ることになったので、無駄だったなぁ」
なんてことになっているかもしれません。
そんなことにならないように、是非長期的な視点でホームページを作る事を考えていきましょう。